10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)


 前のページ(10.1. 2次関数(グラフの描き方))


前のページでは2次関数のグラフの描き方をやりました。
めんどくさいところもあったけど、
やり方自体はそんなでもなかったね。

このページでは式の決定を中心にやります。
9.2. 1次関数(式の決定)の知識はモロに使うので、
9.1.と9.2.ともに出来るようにして、ここに来てください。
急がば回れです。


ーーーーーー


「yはxの2乗に比例し」って言われたら、
2次関数(y=ax)だと思っててください。

 yはxの2乗に比例し、
 x=3のときy=18です。
 yをxの式で表しなさい。

と言われたとします。

やり方は基本1次関数と一緒です。
「yはxの2乗に比例」してるんだから、
とりあえず2次関数は確定だよね。
まずは

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10491931.jpeg


と書きます。

「x=3のときy=18」ということは
(3,18)だよね。
そりゃあ代入です。

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10491994.jpeg


そりゃあ計算だよね。

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10491950.jpeg


こういうふうに、
方程式は「そのままひっくり返す」ことが出来ます。
そのあとももちろん計算。

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10491917.jpeg


a=2が出たからy=axに代入して答えだね。
これが式の決定の基本です。

(方程式自体が苦手な人は3.1.から3.2.と3.6.は
 やっておこうね。)


ーーーーーー


次の問題。


 yはxの2乗に比例し、
 x=2のときy=-12である。
 x=-3のときのyの値を求めなさい。


今度は「yをxの式で表しなさい」じゃないね。
なんか「yの値求めろ」とか言われてます。

でも、式は求めないとどうにもなりません。
とりあえず「x=2のときy=-12」を使って、
まずは式を求めます
(要は「x=-3のとき」は最初無視します。)

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10524360.jpeg


計算の結果「y=-3x」と出ました。
これは答えじゃないけど必ず必要です。

そのあとでやっと
「x=-3のときのyの値」に入れます。
x=-3を代入すりゃいいのよ。

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10525969.jpeg


という感じで勝手に答えになります。
まとめるね。

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10531205.jpeg


ということでした。

続きで

 y=-48のときのxの値を求めよ

をやってみましょう。
ここでは2次方程式の知識が必要です。

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10532635.jpeg


こういうことです。
全部まとめます。

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10540610.jpeg


こうね。


ーーーーーー


ちょっと余談です。

xを代入したらyはひとつ。
yを代入したらxはふたつだったね。

なんででしょう。

上の「y=-3x」に
「x=-3」を代入するっていうのは

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10560302.jpeg


こういうこと。
「y=-48」を代入すると

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10560334.jpeg


こういうことです。
yを代入するとふたつある理由がわかったかな?

余談だからすぐには分からなくてもいいよ。
「x=-3」「y=-48」については
9.3. 1次関数(面積)の途中解説を読むと、
理解が深まるかもしれません。

雑談でした!


ーーーーーー


1次関数では一番初めに
「式からグラフ」「グラフから式」をやって、
これがとにかく大切だという話をしました。

だけど2次関数ではまだ
「グラフから式」をやってないんだよね。

それはここでやる式の決定を、
やってからの方が楽だったからです。

やってみようね。

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10574823.jpeg


1マスで1の方眼紙に放物線が描いてあります。
y=ax」ということだね。

1次関数のときと同じで、
どこかきれいな点(方眼紙の交点を通ってる点)を探します。

今回はここを見つけました。

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10574899.jpeg


ここは(2,2)だね。
ということは、さっきと同じように解けばいいんです。

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_10583198.jpeg


これで答えでした。


ーーーーーーー


このページはここでおしまいです。
前のページで2次関数は1次関数より楽って言ったのが分かったかな。

1次関数は「a」と「b」が未知数だから、
2点求めないと式が出せませんでした。
だけど2次関数は文字が「a」のひとつだけだから、
1点分かれば式が出せたね。

演習問題は2問だけ。
特に1問目はやってない気がするかもしれないけど、
絶対にできるから落ち着いて、よーく考えてください。


演習問題

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_11040175.jpeg


10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_11050650.jpeg



 次のページ(10.3. 2次関数(変化の割合))
 もくじ


演習問題

10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_11061251.jpeg


10.2. 2次関数(式の決定、グラフの読み取り)_c0357199_11061225.jpeg





by dekiyosite | 2015-09-03 09:03 | 数学