このサイトを作った理由



サイトは元々作るつもりではありませんでした。
パソコンで参考書を作って、出版社に売り込みに行くつもりでした。
きっと必要としてくれる人がいると思ってたので、小銭を得るくらいは出来るだろうと思っていたのもあります。

まだ、そう漠然と思ってる頃、偶然にNHKの再放送で「本当は学びたい(貧困と向き合う学習支援の現場から)」という番組を見ました。
再放送になるくらいだから、話題になっていたのだと思います。
ここで出てくる中学生が「学校は塾ありきで授業を進めていくから、でも塾には行けないから、全然分からなくて」と言っていました。そして「勉強したい」と言ったんです。
僕は、いわゆる発展途上国の学校へ行けない子どもたちが「学校へ行きたい、学んでみたい」と言うシーンはドキュメンタリー番組で何度か見たことがありましたが、まさか日本で「勉強したい」と言っている子がいるとは思いませんでした。日本では勉強はいやいややるもんで、出来ればしたくないものという認識が、特に中高生には当たり前のようにあると思っていたからです。

そのドキュメンタリーを見て、ぼろぼろ泣いてしまいました。
感動的なラストシーンと思ってみていた番組の最後には続きがあって、最後の1分でまた胸が苦しくなりました。
それを見ていたら、俺の小銭稼ぎとか、もう、なんなんだよって思うようになりました。
だから、とりあえず無償でサイトを作ることにしたんです。

分かってます。
そのテレビ番組で、ある女性が、ちゃんと働こうと決意してセンターに相談しに行きます。
そこで職員の方に「こういうサイトがあるから見てごらん」とメモを渡されます。
その女の子は「これ、どうやって見ればいいの」って言うんです。
「え、携帯とか、パソコンとかってない?」「うん・・」「じゃあ、友達の家で借りるとか・・」
そういうやり取りでした。
だから、無料だろうが、web上にあるサイトには、彼ら彼女らはアクセスできないだろうと思います。

だけどそれが何もやらない理由にはなりません。
僕には、このサイトを、絶対必要としてくれる人の存在をイメージできるからです。
おそらく、少なくありません。

その人たちの輪が、広がって広がって、学生の間で話題になってくれれば、もしかしたら書籍化の話も来るかもしれません。
そしたら、話題になってからなら、利益を考えずに定価を設定しましょうという提案もできるかもしれません。

今のところはそんなふうに考えてサイトを作りました。


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by dekiyosite | 2015-06-21 20:27 | 雑談