5.3. 連立方程式(食塩水)


 基礎計算(5.1. 連立方程式(基本))
 割合について


よーし!食塩水(しょくえんすい)やるかー!
このサイトのコンセプト(勉強が不得意な人が(得意になるというよりは)苦手ではなくなるサイト)的に、最初は文章題をやるつもりはありませんでした。
だけど、できるんだもん。このくらい。

食塩水の問題は「難しめの問題」としてみんなに認識されています。
僕もそうでした。僕も、中学のときは先生のやり方そのままで解いてただけ。得意とはいえなかった。

食塩水を教えるときには、その中学の先生のやり方を完全に忘れていたので、もう一度自分で考え直してみたんです。
そしたら、難しくなかった。笑

「解き方を覚える」のではなく、「式の作り方を理解する」ことに集中すれば、食塩水の文章題はきっとできます。
すっごく難しくはないけど、説明はちょっと長めです。落ち着いて、ひとつひとつ見ていこうね。
それでは、いってみましょう。

(連立方程式の解き方自体に不安がある人は5.1.で練習してこよう)


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こういう問題です。

はい、だめー。
なんでかって、今難しそうーと思ってちゃんと読まなかったから。
(問題の)雰囲気負けするというのが苦手な人の特徴です。

大丈夫。
もっかい読んでみよう。

8%の食塩水 と
5%の食塩水 を 混ぜて
7%の食塩水 を 作りたい。

2つの食塩水(8%と5%)
それぞれ何グラム 混ぜる?

という問題です。
こういうふうに区切って読めば、さっきよりは難しくないでしょ?
じゃあ、ひとつひとつ「ゆっくり」理解しながら読めばよかっただけ。
雰囲気に負けちゃだめです。

さて。
文章題を解くときに、何より先にやるべきことがあります。
それは「聞かれたものに名前をつける」ということ。
かなりの文章題に使えます。

今回聞かれているものは何。

それは「2つの食塩水(8%と5%)それぞれ何グラム混ぜる?
つまり「8%を何グラム」「5%を何グラム」にする?ということ。
じゃあこれらに名前を付けます。

 8%の食塩水 xグラム
 5%の食塩水 yグラム

としましょう。
これで名前が付け終わりました。

名前を付けるメリットはいくつかあります。
そのうちのひとつ、「イメージしやすくなる」。

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こんなふうに図も描けます。
(慣れたら図を描かなくてもイメージできるようになります。けど最初は描いておくと分かりやすいです。軽くでいいからね)

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別にこんなふうに描かなくていいんです。
めんどくさいしわかりにくいし。
図は軽く、わかりやすく、です。


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さあいよいよ立式です。
(立式=式を作ること)

文章題は立式がほぼすべて、答えみたいなもんです。
解くのはもう(5.1.で)できるはずだからね。

さっきの図をもう1回みてみようか。

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ここから、何かを思いつくかな。


・・・(待ちます)


はい。
1個は思いついたんじゃない?どうかな。

ひとつはこういう式です。

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これ!
xグラムとyグラムを合わせたら300グラムになるという式です。
当たり前だよね。混ぜてるんだから。
この式はサッと作れるようになりたい。

しかし。
5.1.で連立方程式をちゃんと勉強してきた人なら何かがたりないのが分かるはず。
なんだろう。

連立方程式は2つ式がないと解けないんでした。
1個しかないじゃん。あと1つ立式しなきゃ。

と思って、こう式を作った人。

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アウトです。
8%と5%をたして7%だからね。気持ちは分かる。
けど「%」はたし算にできないんだ。
(8+5=7じゃないもんね)

やべえ。
行きづまりました。
食塩水がみんな苦手になるのは、この次の立式なんです。


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っていうか%って何。
っていうか食塩水って何!

そこから考えてみます。

食塩水って、つまり塩水(しおみず)です。
水に、食塩(家にある塩です)を混ぜたやつです。

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こういうことね。

それがどうした、知ってるよってね。
分かってる。今は当たり前のことをやっています。
でもここから少しレベルが上がるからね。よく聞いて。

さて。
じゃあ食塩水の前の%って、何だろう。
(ほら少し難しくなった)

これは食塩の濃度(濃さ)を表しています。
ようは、しょっぱさだ。
食塩入れまくった方がしょっぱいよね。

ここで★割合についてに書いてあるパーセントの話をサッとします。

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こういう意味です。

ここにさっきの問題とは別に、5%の食塩水100gを用意しました。
じゃん。

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これは、水と食塩を混ぜたら、100gになったということです。
じゃあ、食塩はどのくらい混ぜたんだろう。
計算出来ます。

★割合についてで「割合はかけ算」という話もしています。
パーセントは分数にして、かけちゃえばいいんです。

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5gと出ました。
これが5%の食塩水100gの中にある食塩の量だったんです。
図にするとこう。

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(ついでに水の量は95gと分かりました。100ー5をしただけです)

このやり方だと、食塩水の中に入ってる食塩の量が出せることが分かりました。
あれ? なんでこんなことやってたんだっけ。


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今はもうひとつ立式をしたいと思ってたんです。
ひとつめは食塩水の量をたして「x+y=300」。これはいい。
だけどパーセントをたした「5+8=7」はだめでした。

で、さっき食塩水の中にある食塩の量の出し方を調べました。

ねえねえ。
さっき食塩水の図を書いたけど

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食塩水って元々「水+食塩」だよね・・。

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このさ、食塩の量だけに着目したら、式ってできないかな・・。

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しかもさ、食塩の量ってさっき・・・。

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あれ?あれ!
これって式できちゃったんじゃないの。
ちゃんと式になってるよね!

連立のもうひとつの式、できたじゃん!


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並べて書いてみます。

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おー!
できました!

「なんかめんどくさそう・・」って思うのは間違いだよ。
だって自分で式を作れたじゃん!
自分で式を作れたっていうことは、忘れても思い出せるということ。
ちょっとした応用くらいじゃ負けません。強いんです。

食塩水の連立方程式の立式の仕方ってよく

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って書いてあるんだよ。
ふざけんなよ!

わかりにくすぎるでしょ。
だけどこういう公式には今後よく出くわします。
そのとき。


 数学が得意
 ああこういうことじゃんと理解して解く

 数学が苦手だけど真面目
 うわーなにこれと思いながら必死に暗記して代入

 勉強が苦手
 見た目で負ける


というパターンに大体分けられます。
こういう解かせ方は、2番目の真面目な人たちも苦しめていって、最終的に勉強を嫌いにします。

こういう公式は、そのまま暗記ではなく、理解すれば必ず楽になります。
(そういう話は★割合についてでも書きました)

ここの解説も、長かったけど(1回読んだだけだとまだ難しいかもしれないけど)でも思ったよりは難しくなかったんじゃないかな。
こういうのはこれ暗記すればいいんだよ、という勉強の仕方では、いつか限界が来ます。
(暗記が超得意な人以外)

時間がかかろうが、手間がかかろうが、自分で式が作れるということの強さが必ずあります。
すぐには分かんないかもしれないけど。
でもわかりにくい説明の餌食になって勉強が嫌いになるなんてもったいないです。

ちょっと燃えてしまいました。ぷしゅうう。
戻ります。

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この式ね。
見た目はややこしいけど、がんばって自分で作りました。
あと自分で勝手に名前を付けたので、一番最初にその宣言をしないといけません。
ここはめんどくさいけど、必ずね。

5.2.でも軽く触れたけど、下の式には式変形が必要です。
あ!約分できるじゃん!と思って約分しないように
せっかく全部「100分の」なんだから「×100」しちゃえば全部消えます。
(分数の方程式がわからない人は3.4. 分数小数

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こういう感じね。
あとは5.1.のやり方にそって解くだけです。
もう安心だよ。

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おー。答え出ました。
そしたら最後に「x=200 y=100」って書いて答えだよね!!

はい違います。
この問題は文章題だし、「xやy」は自分で勝手につけた名前だからね。
答えの書き方は

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という感じです。
まとめるね。

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式の作り方が大切、でした。


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結構大変だったけどね。
あと2問だけ、立式だけやります。

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いったん問題を解いとくと、今度は似たような文章を読んでもさっきよりめんどくさく感じないでしょ。
そういうもんなんです。最初はだいたいなんでもめんどくさい。

って、あれ、水???

って慌てない。やることはなんだったっけ。
聞かれたものに名前をつける」です。

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つけました。

ところで水ってどうすればいいんだよーと思うかもしれないね。
ちょっと図を描いてみようか。

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まあとりあえずひとつめの式は

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でよさそうだよね。

ふたつめの「食塩の量」の式はどうしようか。

そのままやればいいんです。さっきのまま。
水は「0%の食塩水」と思っちゃえばいいんです。
濃度0、食塩が何も入ってない食塩水だと思えば、さっきと式は一緒です。

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「100分の0」って「0」じゃん!「0」かけたら「y」消えんじゃん!
その通りなんだけど、いいの。これでいいんです。
いろんなところで何度か書いてるけど「やり方は一定の方がいい」んです。迷わないからね。

このまま立式しちゃいます。

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あとは解くだけ。解いたのは後で載せます。
立式までが大事。


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ラスト。
勘がいい人はもう何をやるかわかってるかもしれない。

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はい今度は食塩です。
でもとりあえずやることがあったよね。

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はいしました。
じゃあ、食塩はどうすればいいのかな。

食塩水100gを「5%」「0%」「100%」と並べて図示してみます。

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これで「0%の食塩水」は「水」っていうことと、「100%の食塩水」は「食塩」ってことが分かったかな。
食塩は100%の食塩水として、さっきと同じように解けばいいだけです。

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また、解答は後で載せておきます。


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これで食塩水の問題はおわり。
「立式の仕方を理解」して「後は毎回同じように」解けば解けます。

今回はやってないけど「8%の食塩水に5%の食塩水を100g混ぜて7%の食塩水を作りたい。8%の食塩水と7%の食塩水はそれぞれ何gになるか」みたいな問題も、同じ解き方で解けます。

今回の演習問題は、このページに出てきた全問題です。
(問題作るのがめんどくさいから!)
こういう問題は、やみくもに何問も解くよりは、少ない問題でしっかり理解して解けるようになることが応用力への近道です。
問題作るのがめんどうというのもあるけどね。

学校のワーク等でたくさん練習したい場合は、立式までをたくさん練習するといいです。
計算はできているとして(できてないなら文章題やってる場合じゃない)文章題の立式はほぼ答えだからね。
だから立式したら答えの途中式のところを見て、式が合ってたら次の問題、という練習方法も効果的です。

演習問題(復習)

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答え
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by dekiyosite | 2015-06-05 13:36 | 数学