ではこのページから本格的に平方根(へいほうこん)に入ります。
平方根ってなんだよ、と思うよねえ。言葉の響きが難しそうだよね。
でも最初にごちゃごちゃ説明すると、だいたいみんな嫌になるから、
最低限の説明だけにして、まず扱い方を教えちゃいます。
(野球の初心者にルールを1時間話すより、やりながら覚えさせる方がよさそうだよね)
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だからとりあえず軽くね。
まあこのくらいにしときましょ。
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ルートは2乗で外れるというルールがあります。
これ、どうするかというと、中の数字を素因数分解するんです。
(素因数分解ができないと平方根はできません。
前のページで練習しようね。慣れればそんなに難しくないよ)
こんな感じでノートの端にね。
12を素因数分解したら、その結果を次の式に書きます。
こうです。
このとき、2乗(ペア)に印つけましょう。
波線ひいてあるところがペア、つまり2乗です。
ルートは2乗で外れるというのはね、ペアだとルートの外に出るんです。
こんな感じです。
ペアでひとつだけね。外に出るのはこの場合「2×2」ではなく「2」だけです。
で、ルートの中にはさっき○したのだけが残ります。
これがルートの変形です。
なんでこういう形にするのか、始めはよくわかんないと思うけど(変形する前の方がきれいな感じがするよね)、だけどこの変形はしょっちゅう行います。
もう1問。
数字が大きくてもそんなに問題ありません。
はい素因数分解。
ペア(2乗)チェック。
2乗は外に出る。
これで答えです。
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じゃあこれもきれいにしてみましょう。
素因数分解して
あ、ペアだけになりました。
そしたら全部ルートの外に出る=ルートはなくなります。
ということでした。
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また、同じ平方根をかけてもルートは外れます。
(2乗と同じ意味だから)
こんな感じね。
同じルート同士がかかるとルートは外れるということです(ペアだから)。
わかってきたら一気にやっていいです。
こんな感じにね。
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あと、難しくないので「有理化(ゆうりか)」も教えちゃいます。
正式には分母の有理化かな。まあ、やりましょう。
ルートは分母にいちゃだめなんです。
それを直すのが有理化です。
これをどうにか直します(ルートを分母からなくします)。
ルートはペア(2乗)になると外れるので、分母に同じ平方根をかけちゃいます。
勝手に分母だけにかけるとだめなので、分子にもかけます。
上にも下にもかける、という考え方は、
通分のときと一緒です。
これで計算して
答えです。
これも、計算後の方がごちゃごちゃしてる気がするけど、これでいいんです。
じゃあこの有理化もやってみましょう。
これも上と下両方にかけて
いったん計算します。
そしたら約分しつつ、12を素因数分解して
ルートを外して約分して
答えです。
だけどなんかちょっとめんどくさい。
別の解き方。
「12」は素因数分解できるので、先にしちゃいます。
約分しつつ、残ったルートだけを有理化。
そしたらもう答え!
この方がいいよね。
分母を有理化するときは、こういうふうに、なるべくきれいな状態にしてからやると楽です。
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じゃあここでようやく平方根の説明です。
ここは、まあ読まなくてもなんとかなります。
だからちょっと難しいと思ったら飛ばして、演習問題に入っていいよ。
わかんなくてがんばりすぎるといやになるからね。
いつか、やっぱり読んでみよう!と思ったら、戻ってきてくれればいいです。
「平方根」の前に「平方」ってなんだっけ。
前のページでもやりました。「2乗」のことです。
(平方センチメートルは、cmの2乗という意味だったんです)
平方根は逆に「この数はどんな数字を2乗したものですか」という意味です。
そのときの記号をルートと決めたんです。
こういうこと。(難しいと思うけど落ち着いて)
このとき「±」がつく理由は少し考えるとわかります。
(+5)の2乗も、(-5)の2乗も、どちらも「25」だからです。
(マイナスは2回かけるとプラスだったよね)
じゃあ、「5」の平方根はなんだろう。
うーん。
こういうときは、とにかく手を動かすんです。
だってやり方はさっきと同じはずだからね。
これで答えです。
√5はこれ以上変形できないからね。
平方根は?と聞かれたら「±√(元の数字)」とやればいい、ということです。
平方根は平方の逆だったので、ちゃんと元に戻ります。
マイナスだって同じです。
2乗(平方)したら中身の5になったよね。
ここまでが平方根の意味でした。
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じゃあ少しだけ問題ね。
このふたつの問題の区別をちゃんとすること。
「16の平方根を書け」と「√16を根号を使わずに表せ」です。
まず左側。
平方根を書け、といわれてるのだから「±√(元の数字)」です。
平方根と元の数は違うので「元の数=」とは絶対に書いちゃいけません!
「16=」とは絶対に書いちゃだめ。
こういうことでした。
じゃあ右側。
これは「√16って何ですか」と言われています。
なら、勝手に±とか付けちゃだめだからね。
今度は「√16=」と書かないと間違いです。
ということ。
似てるけど全然違います。
また、平方根は2乗(ペア)で外れるので、
2乗が頭にちゃんと入っていれば、素因数分解しなくてもすみます。
これをノートに書いて練習しようね。
ちゃんと覚えていれば「16」は「4の2乗」だとわかっているので、もう少し早くできます。
というふうにね。
でもさっきみたいに素因数分解したって出来ます。
素因数分解が基本。
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というのがルートの扱い方でした!ふぁー長かったね!
これから頻繁に出てくるから、正しくやっていればきちんと慣れるはずです。
で、このルートの問題のときは
ノートの上のスペースが素因数分解でいっぱいになるのが普通だからね!
別の紙に書いたり、書いた素因数分解を消したり絶対しないこと!
こんな感じね。これが普通です。
さあ、練習しようね。
練習
答え