前のページで扱った展開には、もう少し問題の種類があります(でもパターンはあの3種類だけ)。
だけどそれは次のページにします。
このページでは展開の逆、因数分解(いんすうぶんかい)を扱います。
6.1.とこのページだけで、すべてのパターンをとりあえず頭に入れちゃおう。
大切なのは慣れです。
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因数分解って簡単に説明すると「かっこにする」ということです。
今までずっと「かっこはすぐに外したい」って教えてきてたよね。
それの逆のやり方です。
こうやってかっこにすることを「くくる」とよく言います。
これも因数分解のひとつです。
合ってるかどうかを確かめるには、かっこを外してみるといいです。
「かっこを外す作業」と「かっこにする作業」は正反対です。だから元に戻るはず。
(これを毎回、ちゃちゃっと確認できる人は計算ミスがかなり減ります)
頭の中でうまくできない場合は、ノートの端っこに外してみようね。
元の式に戻ったら、因数分解成功です。
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さて。
因数分解の続きです。
ここからは展開と同様、公式を使います。
公式ひとつめ。
考える順番で色分けしてるからよく読んでね。
ただ、めんどくさそうでしょ。
めんどくさいんです。慣れるまでね。
展開よりもちょっとゆっくり説明します。
この因数分解を考えてみましょう。
STEP1 かけ算を考える
最後の項(この場合「+2」)が、どんな数字のかけ算かを考えます。
今回は「2×1」と「(-2)×(-1)」の2パターンが想定出来ました。
(マイナス×マイナスはプラスだからね)
STEP2 そのペアをたし算してみる
これでペアが「2と1」だと確定します。
STEP3 いざ
鉛筆のところを先に書いておくといいです。
そしたら書き入れるだけ。
んで実はもう1ステップ。
STEP4 確認
かけて「+2」たして「+3」にちゃんとなるかどうかを確認したらOKです。
因数分解では、この確認作業を必ずやること。
確認することでミスが確実に減るし、展開の復習にもなります。
何回も言ってるけど、間違えたほうがめんどくさいからね!
まとめます。
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じゃあ似てる問題やってみよう。
今度はマイナスが入ってるけど、いったん無視します。
さっきとやることは一緒。STEP1ね。
こういうふうにメモ書きをします。
そしたらこの中でたして「-3」になるのは(STEP2)
これだから、あとは書くだけ。(STEP3)
そしたら確認ね。
かけて「+2」、たして「-3」になってるかな?
なってるよね。なってたらおしまい。
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まだ公式ひとつめです。あともうちょっと。かな。
今まではSTEP1が簡単なやつばかり選んでたんだけど
例えば
だと
というふうに、かけ算のパターンが増えるので、調べるのが少し大変になります。
まあ少しだけです。
STEP2のたし算のところが「+5」ってわかってるよね。
だから実際は、マイナスのペアは書かなくてもいいです。(書いてもいいよ!)
マイナスとマイナスをたし算してもプラスにはならないもんね。
(例:(-2)+(-3)=-5)
それも踏まえてみると
というのが答えでした。
パターンが増えても、やり方は変わらないよということ。
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公式ひとつめ、もうひとパターンやります。
今度は、STEP1でマイナスが出てくるやつ。
このときももちろんやり方は同じです。
STEP1を符号を含めてやります。
ここの数字が「−6」ということは、「+」と「-」のかけ算ということです。
だからこういうふうに書く、ということです。
パターンがさっきより増えるからちょっと難しく感じるかな。
でも、やってることは一緒です。
そしたらSTEP2を調べるのに、こういうふうに「→」でメモ書きしてもいいです。
(「=」で書くのはやめよう。「=」ではないからね)
んで、実際は途中で気がつくから
となって答えです。
ちゃんと確認作業をしようね。かけて「-6」、たして「+1」になっていればおうけいです。
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本当はもう、ここでこのページを終わらせたいほどのボリュームです。
だけど因数分解の全体像をいったんみせたいので、最後までいきます。
ページ最後に載ってる演習を今回は解き方別で整えてあります。
ここまでで混乱しそうな人は先に公式ひとつめだけ練習しようね。
では、いきます。
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とその前に。(いかないのかよ!)
2乗に慣れようのコーナー!
中3の数学では、この単元から2乗(2回かけること)がやたらと出てきます。
反応速度を上げておくことが計算力につながるので、やります。
というか、やってください。
こんなふうにね。
こういうプリント1枚、自分で作ってやってみよう。
1枚だけで相当よくなるよ。
とりあえず15の2乗まででいいかなと思います。
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公式ふたつめ。
さっきのとやり方は、基本的には同じです。
が!2乗があったら反応する。
これでやってみましょう。
16って見たら「4の2乗じゃね?」って思うようにする。
(その反応速度を上げたくて上で2乗の練習したんです)
そしたら「その数字×2」になってるかを確認する。
なってたらこう。
これがこの公式のやり方です。
これもSTEP4(確認作業)やるからね。
この場合は「2乗で16、2かけて8」でおうけいです。
似た問題で
マイナスがあったら
こうするだけです。
じゃあ注意点ね。
このときも「16」に反応します。
だけど「2をかけても」10にならないよね。
だからさっきの公式ひとつめです。普通にやります。
というわけでした。
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じゃあみんなが好きな公式みっつめ!
これは他のと区別がつきやすいので簡単です。
こんな感じでね。
逆になってても
大丈夫です。
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はいじゃあまとめてみます。
たったみっつと言えばたったみっつだね。
最重要なのは公式ひとつめです。
さて、やっとこさ演習問題!
因数分解を身につけると、というか身につけないと、中3のこの先の単元たいへんだからね。
ばばっと身につけちゃおう。
練習用のランダムバージョンも。がんばってみようね。
答え